100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「コンビニのでもいいですよ。
 車で食べると汚れるから、公園とかでも」

「寒いだろうが」
と話しながら、コンビニに寄った。

 おでんとおむすびとコーヒーを買って、車に戻る。

「冷めるから、お前、食べてていいぞ」
と車を発進させながら、基が言った。

「ええっ。
 専務に運転させて、ひとりで食べるとかできませんよ、恐ろしい」

「その場合、誰が恐ろしいんだ? 俺か?」

「……高倉さんですかね?」

「あいつはよくできた使用人だが、そんなに忠誠心は強くないぞ」

「じゃあ、よくできてないんじゃないですかね……?」

 などと話しながら、あやめが温かいおでんを抱いたままでいると、基が、

「じゃあ、お前が俺の口に入れろ」
と言い出した。