此処は、緑あふれる空間に、木製のベンチやテーブルがあって、日当りもいい。
自分で淹れなければならないが、壁際にカフェのような設備も整っているし。
まあ、いろいろあるけど、いい会社だな、と思いながら、珈琲を手にベンチでぼんやりしていると、
「おつかれさまー」
と経理の佐藤典子とあやめの同期の郁花がやってきた。
「ちょうどよかった、あやめ。
今日、ランチ行かない?」
と典子が言ってくる。
「あー、それが今日は――」
と言いかけたとき、エレベーターホールに向かう基はじめと本部長の姿が見えた。
基がこちらを見る。
朝のこともあるので、ぺこりと頭を下げたが、基は、そのまま行ってしまった。
「ほんっと、庶民は目に入らない、みたいな人だよねー」
基の方を見ながら、典子は言ったが、郁花が反論する。
「そういうところがいいんじゃないですかー。
ああいう人に、郁花、とかあの声で呼ばれたらとか思うと、ゾクゾクしてきませんかっ?」
ゾクゾク……。
するな。
違った意味で、と思いながら、あやめは、ちょっと濃すぎる珈琲を飲む。
自分で淹れなければならないが、壁際にカフェのような設備も整っているし。
まあ、いろいろあるけど、いい会社だな、と思いながら、珈琲を手にベンチでぼんやりしていると、
「おつかれさまー」
と経理の佐藤典子とあやめの同期の郁花がやってきた。
「ちょうどよかった、あやめ。
今日、ランチ行かない?」
と典子が言ってくる。
「あー、それが今日は――」
と言いかけたとき、エレベーターホールに向かう基はじめと本部長の姿が見えた。
基がこちらを見る。
朝のこともあるので、ぺこりと頭を下げたが、基は、そのまま行ってしまった。
「ほんっと、庶民は目に入らない、みたいな人だよねー」
基の方を見ながら、典子は言ったが、郁花が反論する。
「そういうところがいいんじゃないですかー。
ああいう人に、郁花、とかあの声で呼ばれたらとか思うと、ゾクゾクしてきませんかっ?」
ゾクゾク……。
するな。
違った意味で、と思いながら、あやめは、ちょっと濃すぎる珈琲を飲む。



