「耳が早いわね」
と言うと、
「秘書だからな」
と内藤は言う。
いや、この部署にいるの、みんな秘書だと思うが、とあやめがフロアを見回していると、
「どんな色じかけでの昇進だ、あやめ」
と内藤が言ってきた。
「え? 色じかけ?」
「……は無理か」
とあやめが否定する前に、決めつけて内藤は言う。
不愉快なやつだ……、と思いながら、
「っていうか、昇進なの? これ」
とあやめは訊いてみた。
「だって、専務、次期社長だろ」
と内藤は疑いもなく言うが。
「そうかなー。
そう上手く行くかなー」
と思わず、言って、
「なんなんだ。
お前はどこの手の者だ」
と言われてしまう。
と言うと、
「秘書だからな」
と内藤は言う。
いや、この部署にいるの、みんな秘書だと思うが、とあやめがフロアを見回していると、
「どんな色じかけでの昇進だ、あやめ」
と内藤が言ってきた。
「え? 色じかけ?」
「……は無理か」
とあやめが否定する前に、決めつけて内藤は言う。
不愉快なやつだ……、と思いながら、
「っていうか、昇進なの? これ」
とあやめは訊いてみた。
「だって、専務、次期社長だろ」
と内藤は疑いもなく言うが。
「そうかなー。
そう上手く行くかなー」
と思わず、言って、
「なんなんだ。
お前はどこの手の者だ」
と言われてしまう。



