100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 


「行って来ます」
と使用人たちに挨拶をし、あやめが玄関を出ようとすると、後ろから来た基が、

「あやめ、乗せていってやろうか」
と言ってきた。

 ……あなたに、あやめと呼ばれると、どきりとしてしまうので、古川に戻して欲しいんですが。

 それを頼んでも、ひとつにカウントされてしまうんでしょうね。

 っていうか、100個叶ったら、なにが起こるんだろう、とあやめは今から戦々恐々としていた。

「途中で拾ったといえば大丈夫だろう。
 同じ会社に二台で行くとか非効率的だとは思わないか?」

「いや、そうなんですけど……」

「そういえば、お前、週明けから、俺の秘書になるからな」

 は?