翌朝、朝食の席で、あやめは基に礼を言った。
「美味しかったです、コーラ」
「そうか。
よかった。
いや、昼間、美味そうに飲んでたからな」
淡々と基は言ってくる。
「なにか悪いことのような気がして、お風呂の中で飲んだことなかったんですけど、美味しいですね」
と言うと、基が側に立っていた高倉を見る。
「……お前、いつ、持ってった?」
「あやめ様の入浴中です」
「風呂上がりにと俺は言わなかったか?」
「でも、お風呂の中で飲むと美味しいですよ?」
この使用人、口調は丁寧だが、実は、かなりの確率で主人に言い返している。



