「古川のことだから、やさしく、
『専務、気にしないでください。
 専務が悪いんじゃないですよ、この機械が悪いんですよ』
 とか言って。

 専務が、
『あやめ……』
 って、古川の手を取って、余計ラブラブになって終わりよ」

 しまったーっ、と内藤は叫ぶ。

「あやめっ、待てっ。
 そのゲーセンには行くなーっ」
と内藤はあやめを追って、飛び出して行った。

「暇な奴……」
と言いながら、浜波はまた鏡を見たあとで、それを伏せ、

「さて、仕事しよっ」
と立ち上がった。