次の日、 「ねえ、金曜、専務と出かけるんでしょ。 何処行くのよ」 と浜波がまた鏡を見ながら、訊いてきた。 「特に決めてないみたいなんですが」 とあやめが言うと、横から内藤が、 「……何処に行くのか知らないが。 いいゲーセンがあるぞ。 帰りにでも寄ったらどうだ」 と言ってくる。 ……なにか呪いがかかってそうな口調で怖いんだが、と思いながら、あやめは、 「ありがとう」 と苦笑いして言った。