不穏なことを言いながら去っていってしまったが、大丈夫だろうか、と思いながら、あやめはベッドに入る。 今日も気持ちよく寝られそうだ。 専務。 おやすみなさい。 同じ屋敷の中に居る基を思い、あやめは目を閉じた。 浜波辺りが聞いていたら、 「いやいや。 同じ家に住んでるのに、なんでそんな屋敷の一番遠い部屋同士に居るのっ」 と言ってくるところなのかもしれないが。 これはこれで、いつも新鮮な感じがするので、幸せだった。