まあ、それはさておき、人の笑顔を見るのはいいものだ。

 特にあやめ様の笑顔はいい。

 見ているこっちまで幸せな気持ちになるからだ。

 だから、また、なにかして差し上げなければと思ってしまう。

 基様がチョコをほらクエーと口につめられただけで、願いを叶えてやりたくなった気持ちもわかる、と高倉は思っていた。

 ちなみに、あやめ様。

 私なら、100個とかセコイことは言わずに。

 1000個でも、10000個でも、叶えて差し上げますよ。

 そうだ。
 ふふふ、そろそろ、あの計画を実行するときか、と思いながら、高倉はスイーツの店に入って行った。