「そういえば、お前、100-3はたくさんってなんだ?」

 そうふいに思い出したように基が言い出した。

「いや、昔、何処かの国の人が言ってたんですよ~。
 数えるのは10までで。
 それより上はたくさんって」

「お前の話は何処までほんとだ……」

「全部ほんとですよ。
 ……いや、ほんとにっ」
と言ったあやめに笑い、基はキスして来ようとする。

「み、みんな見てますよっ」
とあやめは基のコートの中から逃げ出そうとした。

 が、強く肩を押さえつけられる。