老人たちは行き倒れて寝ていた。
それぞれが片付けを手伝い、あやめの母たちは曽祖母や祖母たちと話ながら、締めの珈琲を呑んでいた。
あやめたちも呑んでしまったので、車は此処に置かせてもらって、あやめの実家に歩いて帰ることになった。
すぐそこだからだ。
歓談している母たちを見ながら、基が言ってきた。
「あやめ、ちょっと外に出てみたいんだが」
「あ、はい。
そこから出られますよ」
とテラスに続く掃き出し窓をあやめは指差す。
朔馬があれしきで酔うわけもないのだが、寝たフリをしてくれているようだった。
こちらに背を向け、ソファで横になっている。



