100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 一家を守る母親ってすごいな。

 私はなれるだろうかと思うあやめの横で曽祖父、栄作が笑って言う。

「くださいもなにも、あやめは最初から、基さんのもんじゃないか」

「それなんだけど、大じいじ。
 なんで、私と専務が許嫁なの?」
とあやめは栄作に訊く。

「いや、わしと万次郎は戦時中、疎開先が一緒で仲良くなって、大学も一緒だったんだ。

 このまま縁がなくなるのも寂しいから、親族の誰かを結婚させるかと言ってたんだが、忘れてて」

 忘れてたのか……。

「基さんが出来た頃、そういや、そんな約束してたなという話になって。

 じゃあ、ちょうどいい年回りの孫が産まれたらということになったんだ」

 そんな適当な話で……?

「で、なんで、あやめだったんですか?」
と基が訊いていた。