「……俺は呑むまいと思ってたんだがな」
と空になったグラスを見ながら基は言う。
「呑むと、また、いろいろやらかしそうだから」
正気のまま、お前に言いたいんだ、と基は真正面から、あやめを見つめる。
そのまっすぐな眼差しに、
いえ、いっそ、酔ってください、と思って、あやめの方が視線をそらしてしまった。
「言ったろう。
ちょっと疑ってないこともなかったんだ、お前のこと。
だから、100個願いを叶えたら、吐かせようかな、と思っていた」
でも、そのうち、怖くなった、と基は言う。
「お前が許嫁じゃなかったら嫌だな、と思って、簡単には訊けなくなった。
そして、100個願いを叶えることは、お前に吐かせるための手段だったはずなのに。
いつの間にか、お前の願いを叶えてやることが俺の目的になっていた」
『お前の願いを100個叶えてやろう』
そう言ったときの基の顔を思い出していた。
と空になったグラスを見ながら基は言う。
「呑むと、また、いろいろやらかしそうだから」
正気のまま、お前に言いたいんだ、と基は真正面から、あやめを見つめる。
そのまっすぐな眼差しに、
いえ、いっそ、酔ってください、と思って、あやめの方が視線をそらしてしまった。
「言ったろう。
ちょっと疑ってないこともなかったんだ、お前のこと。
だから、100個願いを叶えたら、吐かせようかな、と思っていた」
でも、そのうち、怖くなった、と基は言う。
「お前が許嫁じゃなかったら嫌だな、と思って、簡単には訊けなくなった。
そして、100個願いを叶えることは、お前に吐かせるための手段だったはずなのに。
いつの間にか、お前の願いを叶えてやることが俺の目的になっていた」
『お前の願いを100個叶えてやろう』
そう言ったときの基の顔を思い出していた。



