100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

『大変だったな。
 ありがとう』
と基はみんなをねぎらった。

 そして、捕物騒ぎのときに、よろけて座り込んでしまっていたあやめに手を差し伸べ、立ち上がらせただけで去っていってしまったのだ。

 いやまあ、私は、専務が私の手をつかんで、助け起こしてくれだけで、王子様みたいに見えましたけどね、と締めのお茶を飲みながら、あやめは思う。

 なにもできずに震えていた私を助けてくれた王子様に――。

 林が聞けば、
「いやいやいや。
 みんながこっちに向かってきたから、逃げようとした俺を足引っ掛けて転ばせたの、あなたですよね?」
と言ってきそうだったが。