100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「専務の秘書室にいるという話だったんだが、営業辺りのデータが流出しているそうだ」

「やけに詳しいわね。
 あんたが産業スパイなんじゃないの?」
とあやめは笑って言ったが、

「営業の、ほら、福間(ふくま)に聞いたんだ」
と内藤は言う。

 ああ、とあやめは頷いた。

 福間もあやめたちの同期だからだ。

「でも、もう犯人、目星はつけてるって」

 ふうん、と言ったあとで、ペットボトルの紅茶を飲んだあやめは、失敗したな~と思っていた。

 外寒いからホットにしたけど、室内乾燥してるし、暑いから、アイスにすればよかった。

 そんなことを呑気に考えていたとき、内藤が言ってきた。

「秘書室の産業スパイ、お前ならよかったのに」

「……なんで?
 叩き出せるから?」

 いや、と言って内藤は立ち上がり、プリンタのところに行った。