100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「っていうか、ここで専務はやめろと言うのなら、古川もやめてください。
 仕事中呼びつけられてるみたいなんで、逆らえないじゃないですか」

「逆らわなくていいだろう、別に」
と言いながらも、基は、

「じゃあ、それがふたつめな、あやめ」
と言ってきた。

 どきりとしてしまう。

 ふたつめな、と言われたことも、すぐには耳に入らなかった。

 キャンドルの灯りの中、基がまっすぐ自分を見つめ、そう呼んできたからだ。

「……でもあの」
と何故か少し掠れてしまった声で、あやめは言う。

「3つとかショボくないですか?」

 はっ。
 しまったっ、ついっ、と思ったときには、すでに遅く、

「いいだろう」
と契約完了を告げる魔王のように重々しく、基は言った。

「それがお前の3つめの願いだな」

 すぐさま撤回したくなったが、基は、
「では、お前の願いを100個叶えてやろう」
と言い出した。