100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「あら、停電」
と紗千香が言う。

 外の明かりはついているので、建物だけの停電のようだ。

 従業員がやってきて、
「すみません。
 すぐに復旧します」
と言いながら、飾りとして置いてあったキャンドルに火を入れていった。

「これはこれで素敵ねー」
と他の女に取られてなるものか、とばかりに松原の側にピッタリいる紗千香が、うっとりと呟く。

 それを言うなら、我々もピッタリ一緒にいるのだが、なにもうっとりしないな、と思ったとき、悪いランプの精が急かすように言ってくる。

「あとふたつだぞ、古川」

「いつの間に、ひとつ減りましたっ?」
と酔っ払っているあやめは訊く。