降り注ぐような青と白の光がとりわけ綺麗だ。
あやめは街路樹に飾られたイルミネーションを見ながら思う。
どの車も眺めながら走っているのだろう。
車はゆっくり進んでいた。
「今日なら、降りても寒くないかもしれませんよ。
どうします?」
と言う高倉に、あやめは言った。
「そういえば、昔、クリスマスにイルミネーション見たとき、死ぬほど寒かったですよー」
「イルミネーション見るときは、駅伝のときみたいな格好じゃないと寒いよなー」
と言った朔馬に、あやめが小首を傾げると、
「そっちの格好じゃない……」
と朔馬が言う。
朔馬はベンチコートを言い、あやめはノースリーブに短パンを思っていた。



