100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

  



 窓側を向いて置かれている半円形の白いソファに腰掛け、あやめはたっぷりの野菜サラダを食べながら言った。

「仕事中とも思えないくらい優雅な気持ちになりますねー」

「そういうわりには、さっきから、サラダだの蕎麦だのばかり食べてるじゃないか」

 そう基は言うが。

 いや、貴方こそ。
 さっきから、肉、牡蠣、肉、とエネルギッシュな組み合わせで。

 そっちの方がむしろ、心配になるんですけど、
とあやめは思っていた。

 まあ、男の人はきっと、身体の構造が自分たちとは違うのだろうな。

 などと考えながら、あやめは言った。

「いやー、昨日の酒がまだ胃にこたえてまして」

 だが、打ちたての蕎麦も、色あざやかなサラダも、さっぱりしてはいるが、大満足な品だった。