100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「いえいえ。
 私は後片付けをしてから――」

「待っててやるから、一緒に出ろ」

 結局、二人で片付け、せーので出た。

 なにやってんだ、と思ったが、高倉もそう思ったようで、笑い出す。

「足まで同時に出すことないんじゃなかったんじゃないですかね?

 ほんっと、莫迦莫迦しいですね~。

 学生時代を思い出しちゃいましたよ。

 あの頃のように、道に転がって寝たくなりますね」
と廊下を見る。

「いいから、戻れ」
と言うと、

「では、おやすみなさいま……」
と言いかけ、高倉は、まだ扉の閉まっていなかったあやめの部屋を振り返り、大仰な口調で言った。