100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 




 あやめたちは、港でタクシーを降りた。

 対岸には工場があって、その光が海にも映っている。

 昨日の宿からの眺めもよかったが、こっちの方が工場なので、光が多い分、なんだかゴージャスな感じだった。

「昨日の夜景も風情があってよかったですけど。
 これも素晴らしいですね。

 知らなかったです。
 こんな近くにこんな場所があったなんて。

 幸せの青い鳥はやっぱり近くにいたんですね」
とうっかり言って、

「……連れていってやったかいがなくなるからやめろ」
と言われてしまった。

 いや、旅とはまた別な感じなんですけどね、とあやめは苦笑いする。

「ちょっと歩こうか」
と基は言ってきた。

 防波堤沿いを二人で歩く。

「寒いか? あやめ」
と基が訊いてきた。

 大丈夫です、と言いながら、今は灯っていない江戸時代からあるという石の灯台の横を通り、海の側まで歩く。