夢の中で、基とキャンプをしていたあやめは、すがすがしく目を覚ました。
そうだ、今度は専務とキャンプに行きたいな、などと思いながら、
「おはようございますっ」
と元気に言ってみたが、隣のベッドに基の姿はなく、眠ったあともない。
「あれっ? 専務ー?」
朝風呂にでも行ってしまったのだろうかなと思いながら、和室や他の部屋を見て回ったが、基はいなかった。
おかしいな、と思いながら、トイレに行こうとすると、鍵がかかっていた。
「あ、なんだ。
専務、トイレだったんですか」
と笑って言うと、中から鍵が開いて、何故か、肩から毛布をかけた基が寝不足気味の顔で出て来た。
「どうしました?
お腹でも壊したんですか?」
そう訊いてみたが、基は、
「……なんでトイレは外から鍵がかからないんだろうな」
と訳のわからないことを呟きながら、おのれのベッドに向かう。



