100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「いやいやいや。
 あそこでキスしてたら、もうとっくの昔に付き合ってたんじゃないんですね?」
と言う高倉の悪魔の囁きが聞こえてきた。

 だが、今、此処を堪えたら、この先のあやめとの未来が広がる気がする。

「いやいやいや。
 今、手篭(てご)めにしといた方がいいですよ。

 なんだかんだで、あやめ様、モテそうですからねー。

 それなのに、警戒心もなく、ぼうっとしてるから、誰かにひょいっと(さら)われるかもしれないですよ。

 今、手を出しておく方が、あやめ様にとっても親切ですよ、親切」
と繰り返す高倉の誘惑をあやめの汚れない……かどうかは知らないが、寝顔を見つめ、振り切った。

 ……今日の衝動より、あやめとの未来だ。

 あやめ、のちのち、俺を褒めてくれ。

 だが、今は俺が危険だ、と思いながら、室内を見回す。