100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「いや、なんとなくだ」

「いいから、ごちゃごちゃ言わずに食べてください」

 遠慮してうるさそうなので、あやめは袋を開けると、はい、と勝手に基の口に押し込んだ。

 もごもご食べたあとで、基が言う。

「……このまま吹雪いたら、お前、後悔するぞ」

「いや、だから、このまま吹雪くのなら、ひとりで二個食べちゃったら、余計、後悔しますって。

 専務の(むくろ)を眺めながら」

「殺すな」

 基の言葉を無視し、遠慮しないでください、とあやめは言った。

「生物として、寒いのとお腹空いてるのは()えがたいじゃないですか」

「……暑いのは?」

「いや、そういうめんどくさいツッコミはやめてくださいよ~」
と揉めている間に、晴れて、あっさり帰れた。

 外に出てみると、リフトやホテルまでたいした距離ではなかった。