いや、待ってくださいよっ、とあやめは思う。
私は高校のとき、ちょっと格好いい先輩がいたのに、文化祭のあと、軽く手を握られただけで、走って逃げた女ですよ。
キスのひとつもしたことないんですっ、と寝たまま思っていた。
もう触れたかと思うくらいすれすれに基の唇の熱を感じたが。
基はベッドから手を離し、何処かへ行ってしまった。
……専務。
やっぱりやさしいな、とあやめは思う。
今まで、思い込んだら、すぐ突っ走る困った人だと思ってて、すみません。
ありがとうございますっ、専務っ。
一生ついていきますっ、と大感謝したあとで。
いやいや、一生ついていくとか行ったら、こっちが押し掛け女房みたいだな、とあやめは寝たまま照れる。
そんな感じに、あやめの中では、美しく話が終わっていたのだが、基の中では、まったく美しくもなく、終わってもいなかった。
私は高校のとき、ちょっと格好いい先輩がいたのに、文化祭のあと、軽く手を握られただけで、走って逃げた女ですよ。
キスのひとつもしたことないんですっ、と寝たまま思っていた。
もう触れたかと思うくらいすれすれに基の唇の熱を感じたが。
基はベッドから手を離し、何処かへ行ってしまった。
……専務。
やっぱりやさしいな、とあやめは思う。
今まで、思い込んだら、すぐ突っ走る困った人だと思ってて、すみません。
ありがとうございますっ、専務っ。
一生ついていきますっ、と大感謝したあとで。
いやいや、一生ついていくとか行ったら、こっちが押し掛け女房みたいだな、とあやめは寝たまま照れる。
そんな感じに、あやめの中では、美しく話が終わっていたのだが、基の中では、まったく美しくもなく、終わってもいなかった。



