「意外と普通の学生だったんですね」
「どうして、俺が普通の学生じゃないと思う」
「どうして、普通の学生を想像すると思ってたんですか。
……お腹空きましたね」
目の前で、帽子をかぶって、こちらに微笑みかけているピーナッツを食べたい。
「そういえば、昼、あんまり食べてなかったな」
とぼんやり基が言う。
「あ、そうだ」
とあやめはポケットからチョコを取り出した。
「体温でちょっと溶けちゃったけど、あげます」
とふたつあった小包装の小さなチョコをひとつ基に差し出すと、
「いらん。
お前が両方食え」
と基は言ってくる。
「なんでですか。
お腹空いてるんですよね?」
「このまま遭難したらどうする」
「いや、スキー場の中から出てないんで」
「二、三日吹雪が止まないかもしれないぞ」
「だったら、一個ずつ食べましょうよ」
「敵のほどこしは受けん」
「誰が敵ですか」
「どうして、俺が普通の学生じゃないと思う」
「どうして、普通の学生を想像すると思ってたんですか。
……お腹空きましたね」
目の前で、帽子をかぶって、こちらに微笑みかけているピーナッツを食べたい。
「そういえば、昼、あんまり食べてなかったな」
とぼんやり基が言う。
「あ、そうだ」
とあやめはポケットからチョコを取り出した。
「体温でちょっと溶けちゃったけど、あげます」
とふたつあった小包装の小さなチョコをひとつ基に差し出すと、
「いらん。
お前が両方食え」
と基は言ってくる。
「なんでですか。
お腹空いてるんですよね?」
「このまま遭難したらどうする」
「いや、スキー場の中から出てないんで」
「二、三日吹雪が止まないかもしれないぞ」
「だったら、一個ずつ食べましょうよ」
「敵のほどこしは受けん」
「誰が敵ですか」



