100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「意外と普通の学生だったんですね」

「どうして、俺が普通の学生じゃないと思う」

「どうして、普通の学生を想像すると思ってたんですか。

 ……お腹空きましたね」

 目の前で、帽子をかぶって、こちらに微笑みかけているピーナッツを食べたい。

「そういえば、昼、あんまり食べてなかったな」
とぼんやり基が言う。

「あ、そうだ」
とあやめはポケットからチョコを取り出した。

「体温でちょっと溶けちゃったけど、あげます」
とふたつあった小包装の小さなチョコをひとつ基に差し出すと、

「いらん。
 お前が両方食え」
と基は言ってくる。

「なんでですか。
 お腹空いてるんですよね?」

「このまま遭難したらどうする」

「いや、スキー場の中から出てないんで」

「二、三日吹雪が止まないかもしれないぞ」

「だったら、一個ずつ食べましょうよ」

「敵のほどこしは受けん」

「誰が敵ですか」