「ああ、駄目ですっ。
冷酒を頼むべきか、ワインを頼むべきかっ。
専務どうしましょうっ?」
と身を乗り出し訊いてみたが、特に返事はなかった。
基は無言でカニをほじっている。
全部出さないと気が済まない性格なのか。
それとも、あやめのくだらぬ悩みに相槌を打つのが嫌なのか。
どっちだっ、と一瞬、悩んだが。
冷酒か白ワインかの悩みの方がまさった。
「じゃあ、今度は白ワインでっ。
専務はなににしますかっ?」
と言いながら、店員さんを呼ぼうとしたが、基はまだカニの身を殻からはがしながら、……うん、と適当な返事をしただけだった。
……この人、絶対、みかんの白い筋は全部取る人だな、と思う。
冷酒を頼むべきか、ワインを頼むべきかっ。
専務どうしましょうっ?」
と身を乗り出し訊いてみたが、特に返事はなかった。
基は無言でカニをほじっている。
全部出さないと気が済まない性格なのか。
それとも、あやめのくだらぬ悩みに相槌を打つのが嫌なのか。
どっちだっ、と一瞬、悩んだが。
冷酒か白ワインかの悩みの方がまさった。
「じゃあ、今度は白ワインでっ。
専務はなににしますかっ?」
と言いながら、店員さんを呼ぼうとしたが、基はまだカニの身を殻からはがしながら、……うん、と適当な返事をしただけだった。
……この人、絶対、みかんの白い筋は全部取る人だな、と思う。



