100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 



 結局、あやめたちは、高倉とともに、部屋に戻った。

「実は、本部長から、急ぎの用事で専務に連絡を入れたら、つながらなかったとご自宅に連絡がありまして。
 
 専務に急いで確認して、サインして欲しい書類があるというので、持ってきましたよ」

 高倉は、あやめたちが、このまま旅行が続けられるよう、配慮して動いてくれたらしい。

 ……ありがとうございます、高倉さん。

 っていうか、本部長から、その重要そうな書類を奪い取っ……

 いや、預かってこられる高倉さんが凄いな、とあやめは思っていた。

 基はひとり、和室に入り、高倉が預かってきた書類を確認し始めた。

 まだカーテンを閉めていないので、部屋からは、街の灯りを映す暗い夜の海がよく見える。

 あやめは高倉を見上げて言った。

「ありがとうございました、高倉さん。
 なにかお飲みになりますか?」