100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「専務はよせと言ったろう」

「誰も聞いてないじゃないですか」
と言って、あやめは膝をぎゅっと抱え込む。

 風の音というのは、なんでこんなに人を不安にさせるんだろうな。

 安全な建物の中にいるのに、と思いながら、あやめは言った。

「専務、しりとりしましょうか」

「なんでだ」

「ひまつぶしですよ。
 じゃあ、ピーナッツ」

「なんでだ」

「今、目の前の箱にピーナッツの絵が描いてあるからですよ」

「ツ……、ツバメ返し」

 やるのか。
 唐突だな。

 っていうか、なんで、ツバメ返し。

「し、じゃあ、歯科医」

「イカサマ」

「まつ」

「積み込み」

「……あの、なんで、麻雀がらみの怪しい言葉ばっかりなんですかね?」

「お前の解釈がおかしいんじゃないのか?」

 いや、あなた、間で、イカサマって言いましたよ、と思っていると、

「学生時代よくやってたからだ」
と言う。

「イカサマをですか」

「麻雀をだ」