境内を出てよかった。
リンゴ飴を100個買われるところだった――。
とあやめは思う。
そこから近くの、ショッピングモールに入り、ちょっと温かいシャツが欲しいな、と発熱シャツがある場所を眺めていると、基が、
「なんだ。
それが欲しいのか。
わかった。
100枚買え」
と言い出したからだ。
「えっ?
シャツ、同じの100枚もいりませ――」
「色違いで」
「いや、どう見ても、此処に100色もないですよね……?」
あなたの目には虹でも見えていますか?
いや、それでもプラス7色か。
これでもう、100個の願いを済ませてしまえ、というのがミエミエだった。



