100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 



 山の天候は変わりやすい。

 基がスキーが上手いので、つい張り合って滑っていて、悪天候に見舞われた。

 吹雪で視界が悪く、今戻る場所がわからなくなってしまったのだが。

 所詮は、スキー場の中のこと。

 スマホで連絡を取ると、近くのスタッフ用エリアに小さな小屋がある、と教えてもらえたので、なんとかそこへたどり着き、小屋でじっとしていた。

 だが、そこは本当にただの物置のようで、狭いし、寒いし、防寒具も暖房器具もなにもない。

 しかも、吹雪が止んだら、すぐに戻れると思っていたのだが、なかなか止まない。

 あやめと基は二人で、ダンボールの隙間に挟まっていた。

 スペースがそこしかないのもあったが、そういう場所の方がちょっとあったかい気がしたからだ。

「ホームレスの方とか、新聞紙やダンボールで暖をとられるらしいですしね」

「わびしくなるから、やめろ」
と言われ、しばらく黙っていたが、沈黙に耐えきれないあやめは、また、口を開いた。

「専務、お腹空きましたね」