100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 さっきまで、部活帰りの子たちで混んでいたのだが、今はすいている。

 だが、基は最初に座ったときのまま、あやめの斜め前に座っていた。

 なんで、窓際に行かないんだろ?
とあやめは不思議に思う。

 ……まさか、日焼けするから?

 そういえば、専務、男にしては色が白いし。

 実は日焼けを気にしていたとか?

 妄想の中の基は、高いスーツを着こなし、颯爽と街を歩いているのだが。

 その後ろにぴったり高倉が張り付き、基が日焼けしないよう、日傘を差しかけていた。

 花魁道中か、と自分で想像して、自分で笑っていると、斜め前から、基が冷ややかにこちらを見ていた。

「……どうした」

「あっ、すみません。
 いや、日焼けを気にされ、そこに座られてるのかな、と」
と言って、

「そんなわけないだろう」
と言われる。

 そうですよね、と思ったあとも、基は沈黙していたが。

 やがて、そこで言葉を切ったことで、居心地が悪くなったかのように口を開いた。

「こっちに座ってるのは、お前の顔が真正面にあると緊張するからだ」