100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 



「すまなかったな、内藤。
 ちょっと厄介な古い友人が……」

 基は騒がしい朔馬が帰ったあとで、内藤に、そう謝りかけて気づいた。

「待てよ。
 あやめと結婚したら、あいつ、俺の親戚になるのか?」

「それは、かなり残念なお知らせですね」
と内藤が言う。

「専務」

 なんだ、とデスクの椅子に腰を下ろしながら基は返事をする。

「専務は、古川の何処がいいんですか?」

 何処がってな、と思いながらも、考えてみた。

「あやめは雪山で遭難しかけたとき、遠慮する俺の口に自分のチョコを無理やり押し込んできたんだ。

『いいから、ごちゃごちゃ言わずに食べてくださいっ』
と言って。

 あのときのあやめは、天使のようだった――」

「いやそれ、上から叱りつけてきたんですよね?

 どんな天使ですか。

 専務はドMですか」
と言われる。