「ほら、見てみてなさいよ、内藤~」 内藤は仕事中、いきなり浜波に腕を引っ張られた。 「古川がなにか悩んでるわよ」 ふふふふ、と浜波はデスクで溜息をついているあやめを見て笑う。 「なにがあったのかしら。 恋の悩みかしら。 やっぱり、専務かしら」 「……楽しそうですね、浜波さん」 と苦笑いして、内藤は言う。 「あんた、ちょっと訊いてきなさいよ」 と言われ、 えっ? 俺があやめに? と内藤はビクつく。