夕食時、給仕するため、側に控えながら、高倉は思っていた。
可愛いなー、この二人、と。
自分が言ったとおり、正面から相手に向き合おうとしているようだ。
さっきから、長いテーブルに座る二人は、互いから目をそらさずに食事をしている。
……いや、そういう意味ではなかったんだが。
二人とも、仕事のうえでは要領は悪くないのに、慣れない恋のこととなると、相当不器用になるようだった。
あやめ様、スープをこぼしています。
そういうときは、下を見てもいいんですよ、と思いながら、さっと拭いてやると、あやめは、それに気づき、基から視線を外してこちらを見上げる。
「ありがとうございます、高倉さん」
……可愛いな。
基様にくれてやるのが、ちょっともったいないような。



