100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 



 夕食時、給仕するため、側に控えながら、高倉は思っていた。

 可愛いなー、この二人、と。

 自分が言ったとおり、正面から相手に向き合おうとしているようだ。

 さっきから、長いテーブルに座る二人は、互いから目をそらさずに食事をしている。

 ……いや、そういう意味ではなかったんだが。

 二人とも、仕事のうえでは要領は悪くないのに、慣れない恋のこととなると、相当不器用になるようだった。

 あやめ様、スープをこぼしています。

 そういうときは、下を見てもいいんですよ、と思いながら、さっと拭いてやると、あやめは、それに気づき、基から視線を外してこちらを見上げる。

「ありがとうございます、高倉さん」

 ……可愛いな。

 基様にくれてやるのが、ちょっともったいないような。