100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

「じゃ」
と言って、パワーウィンドウを上げて行ってしまう。

 いや、なんなんですか、貴方は……と思いながら、あやめは車に乗り込んだ。

 基の後をついて走りながら、考える。

 なんで急に目を合わせなくなったんだろうな。

 なにかやましいことでもあるのだろうか。

 ……まさか、専務が産業スパイとか?

 いや、自分の会社をスパイしてどうする。

 じゃ、私をスパイと疑っているとかっ。

 専務っ。
 少なくとも、私はスパイではありませんっ、と思いながら、赤信号で止まって、気がついた。

 専務の車が前を走っているっ!

 しまったっ。