100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 実家にいる間、運転手をしてくれたお礼におごるつもりだったのに、
「神室の秘書とか、めんどくさそうだが、まあ、頑張れ」
と言われて、おごられたのだ。

「そうですか。
 リビングで基様がお待ちですよ」
と高倉が微笑む。

 ……待っているのだろうかな、あの人。

 ただ、リビングにいるだけなんじゃ、と思いながら、そっと扉を開けると、基は暖炉の前に座り、雑誌を読んでいた。

 いつもスーツの社内とは違い、暖かそうな白いセーターを着ているのだが、姿勢はスーツを着ているときと変わらない。

 この人、くつろいでいるのだろうかな?

 基を見るたび、いつも、小洒落た雑誌の一ページを開いてしまったような気持ちになるあやめは小首をかしげる。