100-3は? ~なにもかも秘密な関係~



 ぼんやり景色を見ている間に、新幹線は目的地に着いていた。

 あやめが新幹線口を出ると、ちょうどロータリーを大型のSUVがゆっくり回ってくるところだった。

 あやめの前で止まったその車から男が呼びかけてくる。

「あやめ」

 一見、爽やかなイケメンに見える、あやめの従兄弟、朔馬(さくま)だった。

(さく)ちゃん、ありがとう」

 この時間に着くと実家に連絡したら、朔馬が迎えに来てくれることになったのだ。

 あやめが大きな車によいしょと乗ると、すぐに朔馬が笑顔で言ってくる。

「久しぶりだな、あやめ。
 OLになっても、大人っぽくも、綺麗にもなってないが、元気でやってるか?」

 ……うっ。
 身内の意見、厳しすぎるっ。

 っていうか、元気でやってるか? の前のその枕詞、必要? 朔ちゃん、と思いながらも、
「元気だよ」
ととりあえず、笑顔を作って言ったあやめに、

「仕事はどうだ?」
と朔馬が訊いてくる。