基は、そのまましばらく、廊下に立っていたが、もう一度、扉を開けてみる。
だが、ベッドに近づこうとしたとき、あやめが、
「あはははははは」
と笑い出した。
びくっ、としたのは、いきなり、笑い出したからだけではなく、その笑いが、恐竜映画を見ていたときのあやめの笑い方とそっくりだったからだ。
思わず、映画の世界に引き戻され、周囲に恐竜がいないか、確かめてしまう。
「行きましょうね、キャンプ」
背後から、そんなあやめの声がしたが、あやめは、やっぱり寝ていた。
「……ああ」
なんかさっきの映画より、お前が怖い、と思いながら、基は今度こそ、部屋を出た。



