100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 怖がらない。
 酔わない。

 これ以上、俺に、どうしろと言うんだ、この女。

 今も、パニックものなのに、あやめは、ははは、と笑っている。

 よく考えたら、笑っていいシーンだったのだが、もう理解不能だと思っていたせいで、こいつの神経はよくわからん、と思ってしまう。

 俺はなんで、こいつに、家に住めと言い、100個願いを叶えてやると言ったのだろうな?

 見た目が綺麗なだけの、訳のわからん女なのに、と思ったところで、映画が終わった。

 なんにも頭に入らなかったな……と思ったとき、あやめが言ってきた。

「終わりましたねー。
 面白かったです」

「……そうか」

 まだ酒は残っていた。