100-3は? ~なにもかも秘密な関係~

 



 なんの吊り橋効果もないようだが、と大層くつろいだ様子のあやめを見ながら、基は思っていた。

 高倉が、
『二人で怖い映画とか、ハラハラするような映画なんて、見られてはどうですか? 
 あやめ様は、そういうの苦手みたいですよ。

 吊り橋効果的に上手くいくかもしれませんよ』
と言ってきた。

 いや、別に、こいつと上手く行きたいわけではないし。

 そういう理由で、此処に住まわせているわけでもないのだが……。

 っていうか、お前、なんで、あやめがそういう映画が苦手だと知ってるんだ? と今更ながらに、基は思っていた。

 あやめは、横で、平気でチョコを食い、ぐびぐび酒をいっている。

 くつろぎまくってるじゃないか、と思う基は、あやめが、さっき、同じシリーズの恐竜映画で夕食を食べさせられ、耐性をつけられていることを知らなかった。