すっかり忘れていたが、100個叶えたら、なにか専務の望みを聞かないといけないんだったな。

 なんなんだろうなーと思いながら、食事中、あやめは基を見つめていた。

『とんでもない代償を要求してきそうよね』
と言ったら、内藤は、

『……お前とか?』
と言っていたが。

 いや、ないなーと思う。

 そのとき、基が不愉快そうに言ってきた。

「何故、じっと俺を見てる、あやめ」

「ああ、いえ、ちょっと考えごとをしてまして」
とあやめは答える。