愛は惜しみなく与う③


『その前に…店員がさ、救急車呼んでくれて…普通の病院連れて行かれそうなんだわ。助國さんのところ行きたいから、誰か迎え寄越して』


「程度は?」


『……頭から血でてる。後ろからなんかで殴られて気絶した。顔は見てねぇけど…』



口籠ってしまった

とりあえず、コンビニ…



「志木に行かせる!いま家の前で車の中で待ってるゆうてたし!」

志木とつながったままの電話。放置してたけど、良いところにいる


「志木?聞いてた?」

『…ぼんやりとしか聞こえませんでしたが、急ぎのようですね』

「うん!今すぐコンビニ行って!救急車くる前に!」

『…近くのですね。分かりました。誰を回収すれば?』

「朔!!頭から血出てるし応急処置も!」

『……かしこまりました』



あたしが志木と話してる間
泉と朔は何かを話している


そしてあたしにも、微かに聞こえた



『大和が…居た気がする』


朔の声がそういうと、泉は少し固まってしまった。
大和?誰や、それ


とりあえず志木は2分くらいで着くし、朔のこと連れてこれるやろうけど