「まぁ、全て憶測なんですがね。サトルは何か歪んでしまってるんですよ」
杏のことが好きだから自分のものにしたい。
その発想は俺でも理解できる
ただ、自分のものにしたい
そのやり方が歪んでいる
その後志木さんは、黙ってしまった
もしこれが愛情の結果なら…
俺はただただ腐っているとしか思えない。
「なーなー、杏ってさ、結局サトルをどうしたいんだっけ?」
朔は尋ねる
俺たちは1番初め…杏が黒蛇の男を沈め、電話でスコーピオンの話をしている時
殺しはしない。法的処置を取ると言っていた。
ただ杏は
時々何かの衝動に駆られている
もしサトルを前にしたら…殺してしまうんじゃないかと思う
志木さんが教えてくれた、妹が生きていることが事実だとしたら尚更…
「杏様の本音は殺したいと思いますよ。それを実行させないために私がいるんです。そして、あなた達にも、仕方ありませんが協力をしてもらってるんです」
嫌ですが。そうもう一度付け足した
俺らってそんな頼りない感じに写ってるんだな、はは



