愛は惜しみなく与う③

耐えきれなくなったのか、隣で朔が、クソ野郎!と大きな声を出した

気持ちはわかるよ


この怒りをどうすればいいか分からない



「貴方たちは、私をどう思いました?」



少し趣旨の変わった質問が飛んできた。急にどうしたんだろう。

でも志木さんは、真面目な顔


志木さんをどう思ったか?


どんな言葉が正しいのか。それを頭の中で考えていたら、これはまた、朔が即答した



「ヤンデレ!!!!!」



……シーーーン


いや、そうなるだろうな



そして少しの沈黙の後、志木さんが笑った


いやいや

笑うんだこの人



「ヤンデレですか!なんだか自分で言うのもおかしいですが、納得してしまいました」


そうか、ヤンデレって言葉が合うのか
なんて志木さんは言ってる。

ヤンデレって悪口じゃねーの?さっき朔が教えてくれたやつだよな?



「私は杏様を家族として、1人の女性として愛しています」


……



「さすがの私も自覚していましたよ。やりすぎだなって。でも、その2つの愛があったもんですから、私の中では、そうすることが普通で、杏様をドロドロに甘やかして、私なしで生きられないようにするつもりでした。」