「狼ってそんな感じちゃうで、みんな」

「はぁ…私とした事が。執事として反省です」


いきなり片手を頭にやって、明らかに大きな溜息を吐いて、やれやれといった顔をする志木

なんかむかつく


「なんなん?喧嘩売ってんの?」

「いいえ。私があなたを、この手の話から遠ざけすぎてしまって、少し反省しているのです」

「は?この手の話ってなによ」


なんか凄い馬鹿にされてる気がするねんけど!


「とにかく!!!」


少し大きな声を出して志木は、後部座席を振り返った



「私がいる間は、指一本触れさせませんから」



訳のわからん宣言をする志木の頭をどつく



「高速で後ろ向く奴おるか!前向けアホ!」


 
ぶつかったらどないすんねん!
何を言ってるかなんて頭に入らへんかった。ぶつからへんか、ヒヤヒヤした



「……仲直りしたんじゃねーの?」

「んー根本喧嘩してねーから」

「敵意がさ?」

「そう?母性本能みたいな感じじゃね?」

「泉…お前ノーテンキだな」

「??」