『もし杏様が貴方達に話す時が来たら……精一杯抱きしめて、よくやったと褒めてあげてください。頑張ったねって…言ってあげてください』



涙して志木さんはそう語り、俺も何故だか目の奥が熱くなった

知りたいと思うと同時に、少し怖い気もする。



関わりだしたのだって、なんだか気になったから。
ふとした時に、悲しそうな顔をする杏が気になったから。

でも今は



「本当に杏の笑顔を守りたいから」



また何かわかって、細かいことを話せるように情報が集まれば、連絡します。

そう言って志木さんと連絡先を交換する。


名前は違う名前で登録しろと言われたので、てきとーに山本にしておく



「幹部に話したほうが、連携取りやすいなら、話してもらって構いません。ただ、覚悟がない人には、言わないでくださいね。重い話ですから」


「あぁ、わかった。時期を見て話すよ」


じゃ、あまり長いと杏様が気になって部屋に来てしまいそうなので。
そう笑って、志木さんは部屋を出た



何が起こったか未だに整理できないけど



同じ目的を持ってるんだ。きっと、助け合えるはず。