「あの、杏の話は、しっかり話聞きたいんです。だから教えてください。
どうして俺に、そんな大事な話してくれるんですか?」
さっき俺、殴りかかられたよな?
嫌われてると思ったし、杏のためなら、死も惜しくない。そんな人だったのに
杏と何かあったんだろうか
物腰が柔らかくなって、目にも鋭さがない
そこにいるのは、志木という、杏を心配する1人の男
「……貴方、むかつきますね」
「は?」
「なんで教えるかって?そんなもんとりあえず黙って聞いてろよ。こっちは時間もないし、お前みたいなガキしか、使えるやつが居ねーんだよ」
な!な!なんだよ!突然話し方も変わり、悪態をつく。
俺悪いところあったか?
「ふん!認めてやったんだよ。杏を守りたいって気持ちを聞いたから。ムカつくけど……お前の言ってる事は正しかったから。
笑顔にしてやるんだろ?だったらとりあえず黙って聞け。お前になら話せると思ったから話してる。」
それだけだ。
と半ば逆切れされたが、認めてくれたらしい。あの時話した気持ちは伝わったようだ



