「コロコロ変えんといてよ」

「すみません。こっちの方が慣れていますので」

「泉と喧嘩せん?」

「ええ、勿論。杏様を傷つけない限り、手は出しません」

「…暴力反対」

「あなたに言われたらお終いです」


いた!
杏様は思いっきり私の足を踏む。
いーーーだ!っと子供のように、口をいーっとして拗ねる

かわいいよ


本当に大事にしたい
家族として、支えてあげたいから



「わかった!泉呼んでくるけど、いらんこといいなや!」

「いらんこととは?よく分かりませんが、大事な話しかしません」


はいはい、わかりましたよーと言って杏は携帯を触って電話をかける


よかった

心が落ち着いた

ドロドロした気持ちにはならない


もっと早く話しておかなければダメでしたね。



「戻ってきてほしい!ん?うん。2人で話したいってさ!あたし朔と一緒にいるわ」



守るためには
1人では無理だとわかった


初めて話して、まだ数分しか言葉は交わしていないが、託してみたいと思った




「呼び出してすみません。あなたを見込んでお話があります」



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