ぎゅっと手を握る

身体は動く


2人がぶつかる前に



2人を止めなきゃ



心が痛かった。
志木の気持ちは痛いほどわかるから。あたしだって、殺してしまいたかったから。

でも

そんなんしても、あたしの気持ちは晴れへん


それも分かってた


でも全てどうでもよかったから。


その時だけスッキリすればいいって思ってた。


志木も、あたしの意見を聞いて、ずっと手伝ってくれてた。2人で弱くなってしまっていた。

これはあたしの責任や



自分だけ頼って欲しいと言った志木をみて、泣きそうになった。
ごめんな。あたしが苦しめてる。


あたしが弱いから



志木はまだ、何かを隠していた


サトルをあたしの代わりに殺そうとしている。それは認めた。
でも
何かおかしい

何かおかしいって分かるのに、志木は絶対言わない。それはあたしが弱いから


あたしが弱いところばっかり志木に見せたから

甘えたからや


なんでも受け入れてくれる志木に、甘えてしまっていたからや。




「なぁ?弱くてごめん。心配かけてごめん」